中心を持つ
狂人がピアノを弾くとしよう
音は同じなのだ
ただ 狂人が弾いている
そこには中心がない
あらゆる音が分離し 独立してしまう
それは 音の雑沓だ
メロディーじゃない
それを ミュージシャンが
同じピアノを同じ10本の指で弾くとなると
そこに錬金術的変化が訪れる
同じ音階がひとつの有機的統一のもとに結び合わされているのだ
そこには 中心がある
もうそれは雑沓じゃない
いま それはひとつのファミリーだ
微妙な愛がそれをひとつに結びつける
いまそれは ひとつだ
そして それがすべての鍵なのだ
さまざまな音を 愛の現象へといざなって
それらが調和を為すーー
タントラは言う
あなたは今現在のあなたのままでは雑沓だ
どこにもおかしいところがあるわけじゃない
ただ 中心を持っていないだけだ と
それが 一度中心を持てば
すべて整理がつくものだ
そして 何から何までビューティフルになる
「存在の詩」 バグワン・シュリ・ラジニーシ